地球日記

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【2004年9月】

貧乏性

 出かける度に本だの、CDだの、DVDだの増えていく。追いつかないので未読、未聴のものが
溜まる一方。この文化的債務状態が解決する日は来るのだろうか。去年休んでいた間にかなり
解決に近づいたのだが、今年はずっと忙しくて、また日本国並みの赤字となっている。CDはま
だしも聞くのだが、本とDVD。読み飛ばすとか、ちょっと見てダメならやめるとか出来れば良
いのに、それも無理。根っからの文化的貧乏性。
 いや、『文化的貧乏性』って、今とってつけたんだけど、ちょっとカッコ良いね。
 ブッシュの支持率がケリーのそれよりも2%上回ってる。例の品性のかけらもないネガティ
ブ・キャンペーンが効を奏したらしい。表向き共和党とは無関係とされている退役軍人団体に
ケリーの軍歴は嘘であるとか言わせてるやつ。そりゃ、選挙なんだから誇張くらいしてるだろ
う。重箱の隅をつつけば何かあるよ。しかもケリーは退役後に反戦運動家に転じたので、あい
つは気に喰わないという感情も混ざってつつくのだろうし。なによりその団体が共和党から献
金を受けているのだから言わずもがな。
 こんなチンケな作戦が有効だなんて、そこまでアホだったのか、アメリカ人。頼むから気が
ついてくれ。あと4年、あのチンパンジーが世界を牛耳ったら、取り返しがつかない。


2004/09/01

 

■華氏911

『華氏911』を見た事は書いておこう。以下、羅列。
 賛否あるらしいけど、否の者は、イラク戦争で何らか得をする(巨額の金を得るからテレビ
に出れるまで)か、とりあえず冷めた視線を送っとけば知的に見えるか悪くてもケガしないと
考えるバカ、のどちらかだろう。もう、そんな場合じゃなかろう。
 偏ってるというが、いったい偏ってない作品などあるものか。そもそも9・11以降、米大手
メディア・ネットワーク(富裕層、政権べったり)が偏ってる事への批判も込められてるわけ
だし。
 映画の中で些末な事が事実誤認、あるいは歪められていたとしても、ブッシュ政権がビン・
ラディンを逃がし、関係のないイラクに戦争をしかけ、結果莫大に儲ける会社があり、それに
ブッシュ&ネオコン勢が関わっているという大筋は動かしようのない事実。
 国際論とか外交論とか机上の論であるときは忘れがちだけど、ひとりひとりの殺す者殺され
る者にとっては戦争というのはこの上ない災厄である事も思い出させてくれる。そして戦争を
選んだ者はそこにはいない。いつの世も。
 なるほど富裕層と貧困層に分けておく事は、兵士の供給には有効だ。日本が階級社会に変わ
ろうとする密かな動きはそれか。本気で地方の景気回復を考えてないように見えるのもそれか。
「映画としては云々」という批評に対しては「たかが映画のくせに何様のつもりだ」と言って
やりたい。たかが動くポンチ絵じゃねぇか。
 と言うか、映画として面白かった。笑ったし泣いたし。ちゃんとエンターテメントだった。
正直、途中で寝るかもと思いながら行ったんだけど。
 何よりこの映画は事実として世界を動かすかも知れないという事だ。残念ながら世界のトッ
プ=米大統領である以上。映画に限らずそんな『作品』がかつてあったか。
 共和党大会で最も良い友人とブッシュに名指しされる日本。ちなみに小泉は「偏ってる映画
は見ない」と述べた。見てから言えよ。
 自民党に限らない。民主党も含めて今の政治家のほとんどは、程度の差はあれこの国をアメ
リカのようにしたいと願っていると見える。その意味でも他人事じゃない。
『今話題の』になってしまった、しかも内容的にもいかにもな映画を勧めるのはちょっとした
度胸がいるが、それでも言う。見た方が良い。その結果何も出来なくても、知らないで何もし
ないより良い。知っていれば何か出来るチャンスがあったときに何かするかも知れないから。


2004/09/02

 

■集中リハ

 決して自らそれを望んだのではなく、みなさんのスケジュールの都合により、今日はリハが
集中。9時間ずっと。バンドは入れ代わってもひたすら居残り。まあ、常に歌ってるわけじゃ
ないど。無駄話も半分。しかし、さすがに疲れた。


2004/09/03

 

■小銭

 レジでの支払いで一円五円をきれいに使い切ると財布の中がすっきりして気持ち良い。
しかし、それもつかの間、次の買い物でまた小銭が増える。一円足らないために一気に九円ま
で増える事もある。それをまた二円三円と片付けていく。
 人生の目的とは小銭をうまく使い切る事ではないかとさえ思う時がある。


2004/09/05

 

■たが

 戦争と呼ぼうがテロと呼ぼうが、結局は弱い者を犠牲にするものだ。しかし結果的にそうで
ある事と、積極的に子供をターゲットにする事には大きな差があると思う。それをやってしま
っては民族的大儀も宗教的大儀も意味はない。人間はどこまで糞になれるのか。
ただ、それだけ。
 近頃、子供が犠牲になる刑事事件が増えている事と深い所で通じてる気がする。もっと脈絡
のない事を言えば、オレオレ詐欺など年金でほそぼそと暮らす年寄りをカモにする事とも通じ
てる気がする。
 もちろん子供や年寄りが被害者になる事は過去にいくらでもあった。しかし今、そこに『積
極的に』という空気が感じ取れるのが、どうもひっかかるのだ。
 同じく絶対悪であっても、これよりはやっちゃいけないというラインがあったはずで、それ
がなし崩しになっているように思う。
 いつの間にか、生き物としての人間の『たが』がはずれてしまったんじゃないか。
どこかで。


2004/09/06

 

■BSE

「現在の検査法では生後20ヶ月以下の牛は検査をしても正しく結果が出ない。それなのに全
頭検査をしましたと言って市場に出す事はかえって消費者をあざむく事になる。だから全頭検
査はしない。」
 すごい屁理屈だな。では、生後20ヶ月以下の牛を市場に出さないかと言うと、そもそもア
メリカにはそんな探査システムはないわけで。
 やっぱりねって感じ。今の日本の政府がアメリカに抗えるわけもなく、始めから時期を伺っ
てただけだもの。
 日本人の国民性として、お上には逆らわないというのがあるが、そのお上もまたさらなるお
上に逆らわない。アメリカ様の言う通り。現政権はとりわけそれが強い。
 常任理事国入りを目指すなんてよく言うわ。それについてのフランスのコメント「日本が常
任理事国になってもアメリカの拒否権が2票になるだけじゃん。」正解です。
 とにかくもうじき世界で一番危ない牛肉が入って来る。せめて産地表示を徹底してくれれば
良いけど、多分ゆるゆる。遺伝子操作の作物みたいに。


2004/09/07

 

■セ6パ5

 セ6パ5というのも、一円足らずに小銭が使い切れなかったときのように気持ち悪い。
あるいはパンツにウンコがついてるのを知りながら半日過ごさなきゃならない感じ。
 本当は合併もストもナベツネも1リーグ制も全部枝葉の事。根っ子が腐り切ってるんだろう。
戦前からあるもので、しかも多額の金が動く『興業』だもの、闇社会との関係も含めて全近代
的な問題が、もはや処理しきれないほどあるんじゃないか。その点で言うとナベツネよりやっ
かいかも知れないのは西武の堤。その来歴からして。
 一度潰れてゼロからやり直さないかぎり無理だな。
 もうどうでも良いや。俺は忙しい。
 さあ明日だ。世界の中心で愛を叫んでみるかね。俺なりに。

2004/09/08

 

■一夜明けて、体が痛い

 出来たね。しかも、かなり。
『ヘル・シティ・ロラーズ』ローラーズ旋風をリアル・タイムで知らないと100%は伝わらな
いかも知れないけど、伝わらなくても面白がれるように工夫したつもり。もっと工夫できる余
地があるな。
『ヘブンズ・ゲート』うまくハマったね。客が乗っかってくれないと、そのコンセプトが完成
しないユニットなので、実はやや出たとこ勝負な所もあったんだけど。でも予想以上にみんな
が小羊で小気味良いくらいハマった。屑と同じくらい展開の可能性を感じた。
『人間華』先に2本やってるだけで、もはや風格すら感じるほど。変な話だけど自分自身が人
間華のファンだったりする。ただ今の完成度が高過ぎて次回やる時にはどういじれば良いんだ
ろうと贅沢な悩み。
『3-10 chain』このイベントでの3-10 chainのライブは毎回かなり良いのだが、今回はその
中でも出色の出来じゃないかな。やり切った、行き切った感。
 一段落したい所だけど、先延ばしにしてたやらなきゃいけない事をやらなきゃ。それにして
も体が痛い。


2004/09/10

 

■いかすぜ、古田

 古田カッコ良いなぁ。特に握手を拒んだとこ。もし彼がいなかったらどうなってたかね。
他は体育会系バカばっかりなんで、オ−ナ−側の良いようにあしらわれてたんじゃないかな。
すべてのプロ野球ファンは古田に向かって敬礼。東京音頭を斉唱すべし。
 それにしてもオーナー&その茶坊主社長たちの感情的言動、場当たり的対処、理念定見の
欠如。素人目に見ても器の小さい事が丸わかり。これでも大企業のトップになれちゃうんだか
ら日本経済が低迷するのもしょうがないね。
 どうでも良いと言いつつ、また触れちゃった。あまりにも古田がいかしてたもんで。


2004/09/11

 

■T-REX

 午後から『グラム・ロック・イースター』のゲスト出演のリハ。うん、なんとかなる。
気持ち良い。T-REXって聞いてるより歌った方が気持ち良いね。
『バッテリー/あさのあつこ』(角川文庫)
 話題の書なんでわざわざ紹介する事もないかも知れないが、帯文の「こんな傑作を読んでこ
なかったのかと猛烈に反省」というフレーズに猛烈に賛同したので。
 もともと児童向けに書かれた野球小説。あまりにも傑作につき文庫化されたらしい。基本の
トーンが『キャプテン/ちばあきお』に近いので、ありがちな友情と成長の物語かと思いきや、
むしろ逆方向へ向かって行く。なぜ成長しなければいけないのか?。そもそも成長とは何か?。
大人とは?。子供とは?。友情についても、確かにそこにあるのだが、友情とはこういうもの
だというお仕着せはない。大した力量だと思う。
 もう、忘れかけてた14歳頃の自分のプライドや怒りを思い出させてくれて感情移入する事
山のごとし。自分も少しばかり扱いにくい中学生だったので。
 やたらと大人に逆らっていた事は覚えてるが、その時の気持ちというのは自覚以上に忘れて
いたようだ。別に反抗のための反抗だったわけじゃなく、ただ大人の言う事を聞かないと決め
てたわけでもなく、理由と呼べないまでも正直な気持ちはあったんだと。
 文庫化は2巻までだが、全6巻。児童書で読むかな。


2004/09/12

 

■チタン・パワー

 某P社のチタンパワー・グッズ。首にかけるやつ。マイナス・イオン同様の科学的根拠の
曖昧さと効果の不明瞭さではあるが、あたかもスポーツ用品の様に売る戦略と芸能人&スポー
ツ選手を動員した広告とでたちまち業績を延ばして現在に至る。
 批判をするつもりはない。チタンパワーそのものは限り無くインチキに近いとしてもプラシ
ーボ効果というのは科学的なものであるし、信じる事で救われるならば気のすむまで信じてみ
れば良いと思う。
 ていうか、実は自分自身2週間ほどつけてみた。効いてるのか効いてないのかわからないの
だが、はずすとパワー・ダウンするような気がして、面白半分ながら『俺はチタン・パワーに
支配されている』と思いつつ過ごした。1回つけ忘れたらそれまでだったけど。
 しかしそのせいか、その後つけてる人がいちいち目に止まりだしたのだ。野球中継で。オリ
ンピックで。あるいはニュース番組でたまたまインタビューされてるおばちゃんの首に。
我家に引っ越しの挨拶に来たお父さんの首に。ホームではしゃいでいる高校生の首に。
見かける度に心の中で「おっ、この人も」とつぶやいている。
 この感じは、まるで『宇宙人に乗っ取られている人』を発見したときのようだ。って『宇宙
人に乗っ取られている人』を発見した事なんかないけどな。なんか、一見普通にふるまってる
し周りの誰も気にしてないけど俺だけはわかってるのに口には出せない、という孤独感がね。
 そして今日、ついにチタン・パワーを首につけている犬を発見。宇宙人の侵略もいよいよ
最終段階ですよ、みなさん。
 それはそれとして、明日ライブじゃん。準備しなきゃ。


2004/09/15

 

■昨日

『グラムロック・イースターat渋谷クアトロ』
 楽屋にてジョニー・ラモーンの訃報を聞く。部屋に額縁に入れて誇らしく飾ってあるラモー
ンズのサイン入りTシャツ。内3人がもはやこの世にいない。へこむ。喪失感と、もうずいぶん
時間が過ぎてしまっているんだという思いと。
 しかしライブは思った以上に楽しかった。明らかにいつもと違う客層。いじりがいがある。
新鮮。この程度でこんなに笑ってくれるんだと水戸ちゃんノリノリ。いや、歌を歌いに行った
んだけど。
 楽屋から打ち上げまでずっと喋ってた。色んな人と話せて、それも良かった。昔から良く言
われるセリフ。「ロックが好きな奴に悪い奴はいないよ。」っていうの。普段は「何、ぬるい
事言ってんだよ。」と思ってるんだけど、たまに「本当にそうかも」と思う時がある。昨日が
そんな日。


2004/09/17

 

■スト結構

 スト決行の変換違い。しかし、まあ、そういう事でもあるな。
 NPBが歩み寄ったという論調も一部あるが、『もうひとつの合併』が実体化して「もう10球
団になっちゃたから1リーグにしなきゃしょうがないじゃん」と言えるタイミングまでの時間
稼ぎなのは明らか。だから「そうなる前に新規参入を」という選手会の正論にまともな返答も
出来ない。それは歩み寄りではない。そのくせファンに申し訳ないなどと猿芝居を臆面もなく。
 たまたま駅辺に用があって出かけた時に、ふと、そう言えば読売はこれをどう報じてるんだ
ろうと気になって買ってみた。いや、もう、笑うね。わざわざ転載しないけど、随所に「スト
なんかやっちゃって選手会ってひどいよね」の方向へ持っていこうという努力がありあり。
誰が書いてるか知らないけど、ナベツネへの茶坊主っぷりがあからさま過ぎ。大会社というも
のは、捨てたプライドの量に比例して出世するのだね。
 そして日テレ『今日の出来事』では、ストで悲しんでるファン、損害を被った旅行業者、
コンビニ経営者のみをコメントも無く流す。お前ら本当にあからさま過ぎ。
 しかし、これを『踏み絵』として観察すると面白いね。


2004/09/18

 

■義

『壬生義士伝/浅田次郎』(文春文庫)
『壬生義士伝』(滝田洋二朗監督)
 加奈ちゃんに「面白いから読んでみて」と勧められて読んだら、確かに面白く、これをどう
映画化したのか気になったのでDVDを借りて見た。
 どっちがどうと優劣をつける気はない。どっちも、ならではの泣かせ方をする。
 人が義を通せるのは、たかだか半径数十キロ程度、いわゆる生活圏の中だけではなかろうか。
例え器は小さくとも、それが美しく堅くあれば立派なもの。
 それを越えた義を押し付けられる時、途端にうさん臭くなるのは、国家なんて本当は巨大な
サービス機関にしか過ぎないからだ。
 家族や恋人や友人への愛や想いを、国家へのそれと意図的に混同させようとするやり口は昔
も今も変わらない。気をつけろ。


2004/09/19

 

■人気商売

 ソニーが口火を切って、あの悪名高いCCCDをやめる方向に動くらしい。ユーザーの利便を考
えてという事ではない。これからi-podに代表される新型携帯プレイヤーを売って行くにあたっ
て都合が悪いからである。メーカーの勝手で始めて、勝手に終わる。
 人気商売は、ユーザーをイメージする事なく企業の論理だけで戦略をたてると、結局自分の
首を絞める事になる。プロ野球と一緒。
 そのプロ野球は昨日大々的にファンの集いを行った。オーナー側があまりにも愚かで、非の
打ちどころのない悪のため、なかなか言及出来ないが、選手もこれを機会に気づいて欲しい。
自分達があんまり面白い奴じゃない事に。
 日本には甲子園があって、ほとんどのプロ野球選手はそこを通過する。それが何を意味する
かというと、そこで徹底的に型にはめられるという事だ。そして一部の型にはめようがない
傑出した才の者以外はそのままプロになる。よって、日本のプロ野球のベーシックな価値観は
高校野球の延長にあると言える。そんなもんで金をとるなよ。
 もっと奇をてらえ。ウケを狙え。いつまでたっても長嶋茂雄がもてはやされる理由を真剣に
考えろ。


2004/09/20

 

■マジかよ?

 本屋で、そのオビ文に書いてあったんだけど、『DEEP LOVE〜アユの物語』がドラマ化され
るそうな。世の中にはやって良い事と悪い事があるだろうと思った。
 例えば『世界の中心で愛を叫ぶ』が不快なのは、あえて日頃本を読まない人を狙ったかのよ
うな、そのあざとさに対してである。しかし前代未聞な事に『DEEP LOVE』には、そのあざと
さすらない。おそらくこの作者は全力で持ちうるすべての小説の才能を発揮したのだろうと思
う。「つまり小説なんか書けないはずの人が思い込みだけで書いちゃったんだね」という事が
5ページでわかる希有な小説である。 
 でも、もしかしたら珍妙という意味で面白いかも知れない。ちょっと見たくなって来たな。
注目しよう。
 しかし、どこでいつドラマ化するんだろう。
あんまりビックリしたんで、くわしく見てない事に今気づいた。
 で、調べてみたらテレ東、しかも深夜。なんだそういう事か。
騒いじゃって、ちょっと恥ずかしい。
 でも、主題歌は作者自ら作詞だって。やっぱり気になる。

2004/09/21

 

■奴らは渇いている

 7〜8年前からずっと探していた『奴らは渇いている/ロバート・R・マキャモン』(扶桑社
ミステリー)を、ついに発見。
 3年前に下巻のみ購入。以降、下巻ばかりは二度ほど見かけたが上巻がない。それが本日、
ブック・オフにて上下巻そろいで売られていたのだ。思わず声が出たね。
 もちろん上巻のみ購入。これでまた誰かが何年も上巻のみを探す事になるのだろう。
探すが良いさ。
 個人的に思うマキャモンの最高傑作は『スワン・ソング』(福武文庫)。
とても美しい終末の黙示録。
 ところで、『ワン・フォー・ザ・ロード/キンクス』のDVDが期間限定\2500で発売中。
俺は\5000で買ったのに。
 でも、この素晴らしい作品を一人でも多くの人が見るならば良し。


2004/09/22

 

■司法

『裁判官が日本を滅ぼす/門田隆生』(新潮社)
 本屋で目に止まって購入。奥付けを見ると一年前に出た本だった。
 三権分立の中で、あえて最も大事なものを選ぶとすれば司法である。他の二つが多少腐って
いても、司法さえ正常に機能していれば軌道修正できる。
 その司法を改革しようという、裁判員制度に代表される動きがあるのはなぜか?。
今、日本の司法がダメの極みにあるからである。
 しかし、いったいどうダメなのか?。普通に暮している限りピンと来ない。で、この本。
ちょっと信じられない実際の判決がずらりと。しかも世間的に話題になった事件ばかり。
あの事件がバカ裁判官のせいで、こんな結末になっていたなんて。
 基本的には読んで面白かった本しかここには書かない。でも、これは面白いと言って良いの
かどうか。あまりの不条理と、それへの怒りと、己の無力感で、読後しばし呆然とするほど。
 それでも、裁判員制度がどうして必要かよくわかった。そして日本の言論の自由がここまで
危機に瀕している事も。まだまだ俺は甘かったよ。


2004/09/23

 

■青森

 ところで。春先のツアーで「秋にもツアーをやりたい」と言ってたんだけど、色々考えた
結果、無し。飛び込んで来た話しにだけ、乗っかる事にした。
 そのひとつが10月6日の青森クォーター。ウタノコリ・スタイルを青森でやりたいと思いつ
つ、実現が難しかったところに、うまい事ラジオの話しが来た。それだけでラッキー感。
公開録音とは言え、通常のライブと同じだけやるので。
 屑で行って以来かな。青森放送にレギュラーで出てた時期は、第三の故郷の地位にあったん
だが。あれからもう8〜9年か。まあ、いつどこでやるにしろ「忘れられてたってしょうがない
」を込みで行くのがこの稼業なんだけどね。
 ラジオも相変わらず、くだらない予定。実は去年『8年ぶりの一夜限りのワラッター』が
あったのだが、休養中だったので俺だけ出演出来ず。
それを気づかっての今年なのかも、とも思う。
 それはともかくとして、これは地域限定である事がもったいないほどの一大事である。多分。 


2004/09/24

 

■ささいな事件

 近所にパトカー、警察官がたくさん集まっていて何事かと思ったら、空き巣騒ぎであった。
まさに入らんとする所をたまたま誰かが見て、通報したらしい。しかし、駆け付けた時には
逃亡。辺りを探索中との事。
 結局、つかまったのかどうか。小さい事件は新聞にも載らないし、わからない。当たり前の
事だが、この世の中は新聞が無視をするささいな事件の方が多いのだ。
 それにしても、この近隣は空き巣が増えた。これも不況のせいなんだろうか。
先日、討論番組で「景気が悪いから云々。」という言葉をとらえて、三宅某というナベツネと
友達である事が売りの老評論家が「今はもう景気は良いんだ。いい加減な事を言ってもらっち
ゃ困る。」と猛り狂っていたが、実感としてはまだまだ。


2004/09/25

 

■内閣改造

「政治家や政治記者が思ってるほど、一般市民は内閣改造に関心も期待も持ってない」という
名もなき一般市民の意見に賛同。ましてやサプライズのためのサプライズなど、誰がサプライ
ズしてやるものかと思っていたが、そのサプライズすらなし。
 権力者が側近中の側近のみを重用し始めるのは、およそその末期に限る。何をやっても空回
りの小泉がいよいよ哀れに見えてきたが、そんな小泉を後二年も戴かなければならない国民が
もっと哀れなのは言うまでもない。
 今日から『週刊三十一歌詞』と変えてみた。もちろん『みそひとかし』と読む。気分転換。


2004/09/27

 

■黒澤フィギア

 コンビニで絶賛販売中。黒澤明の食玩フィギア。そういうものおたくの人には今さらの話か
もしれないが、素敵過ぎる。個人的にはレイ・ハリーハウゼンの食玩フィギア以来のヒット。
 極めて真面目に作られているのだが、得に黒澤明自身のフィギアなど、帽子まで変えられた
りして、つい笑ってしまった。
『用心棒/椿三十朗編』という事は、今後、『生きる』のブランコやら、『七人の侍』の大往
生やら、『隠し砦の三悪人』のデコボコやら、『影武者』の腰抜けやら、出るのか?。
よっしゃ、どこまでもつきあうぜ。
『仁義なき戦い』の食玩フィギアとか出ないかな?。出ないな。


2004/09/28

 

■嫌なもの

 嫌なもの見ちゃったなぁ。渡邊恒男の長嶋さん引っぱりだし。オ−ナ−会議の裏でおのれの
存在感を誇示したかったのか、新聞の部数減少のはどめのつもりか知らないけれど。
それを見ても人々が「へー、ナベツネってやっぱり凄いんだぁ」と思うはずもなく、むしろ
「こいつ、人として最低」と断定される事すらわからなくなってしまったのか。もはや裸の
王様ですらない。単なる裸のボケじいさん。
 昨日それを目にしてからずっと気分が悪く、長嶋さんの事を思んばかる度、泣きそうになる。
 そして、1リ−グ構想の置き土産の四国独立リーグ。そんな事するより四国に1球団置けば
良いのに。脳細胞の98%は野球の事しか考えてない水島新司も、そうおっしゃってました。


2004/09/30

 

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