地球日記

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【2005年2月】

■小旅行

 2泊3日の青森小旅行。
 初日、時間が余ったので井筒監督の『パッチギ』を見た。色んな意味で扱いにくいテーマを、それと感じさせないほど面白くかつ泣ける。取材、想像ではなく、実体験、実感で描いてある
から、青臭い政治性など吹き飛ばしてくれるのだ。問題は子供じゃとても手がつけられないほ
ど大きいが、友情や恋が少しづつ溶かしてゆく。ほんとに少しずつだけど。
 他人の惚れたはれたなどまるで興味がないので、近ごろの純愛ブームなどうっとうしいだけ
なのだが、この恋物語にはハメられてしまったなぁ。映画の登場人物の少女に惚れるなんて、
いつ以来だろうか。(その女優に惚れたという事ではないよ。念のため)
 人によって、残るもの、思うものが随分違うだろう。結論など言わない、言う気もない映画
だからね。
 久々に本気で勧めたい映画だ。
 2日めは不老不死温泉に。海岸の岩場に露天風呂のある秘湯。もともと地元の漁師さんたち
が入ってたのだそう。まさに波打ち際。屋根も壁もない。さらに宿舎からそこまで浴衣一枚で
外を500mばかり歩かなければならない。死ぬかと思った。しかし、雪の中、荒れる日本海を
見ながら温泉につかると実に気持ち良い。わざわざ行く価値のある温泉だと思う。


2005/02/03

 

■打ち上げ

 1/9、1/15のドミンゴス・ライブの打ち上げ。その連絡があった時は、忙しい中どう時間を
作るかだけに心を奪われて思わなかったが、いざ当日向かう電車の中でふと「なんで今どき?」
と。それぞれの日にやってるのに。
 しかし、気心の知れた者と顔を合わせるとそれだけで楽しいもので、調子にのって朝方まで。
集まる理由なんか、何でも良いや。
 去年とウタノコリとの順序が逆になったけど『不死鳥!!!!!!!〜第二幕』をやる。DVDの編集を
しながら、復活云々を脇に置いても面白いライブだと思ったんで。やはり歌は歌われない限り
歌ではないからね。
 今回もたくさんの仲間に協力してもらう。年に一度の俺祭り歴史編。


2005/02/04

 

■39条

 子供を殺害した者には刑法第39条を適用せずに、即死刑でよろしい。と思う。
 あの愛知の馬鹿がどのような状態だったのかわからないが、たとえある種の病いのせいであ
ったとしても子供に手を出した時点でアウトだ。と思う。
 そもそもだが、シャブ中や酒乱にまで39条が適用されるのはやはり解せない。おのれの勝手
で糞野郎になっておいて「前後不覚でした。罪を軽くして下さい」とは、虫が良すぎるだろう。
糞野郎なりに、せめてケツくらいちゃんと自分で拭けよ。と思う。


2005/02/05

 

■反省

 オーケンののほほん学校にゲスト出演。2年ぶりなので空気感を忘れていて、燃焼しきれず。
楽屋に戻るなりロティカのあっちゃんと「俺たち中途半端だったな」と反省。しかしまぁ、
本来ミュージシャンがしなくても良い類いの反省なんだけどな。
 ステージ上、舞台裏ともにミチロウさんの話しが興味深い。やはり先に道を行く人だ。40代
が人生の黄金期だという説には賛同。人生80年とすれば、40は折り返し地点。そこを過ぎると
だんだん色んな事にあきらめがついてきて、そうすると逆にひとつの事がどんどん楽しくなっ
てくる。と大雑把に言えばそんな感じだったかな。
 あきらめと言うと聞こえが悪いけど、迷いが減ってくるのは確か。今まさにそんな時期。
論語で言う「不惑」か。
 で、50代に入っても精神の高揚は続くんだけど、残念ながら体が追いついて来なくなるんだ
って。だから一番良いのは40代だと。


2005/02/06

 

■スキル

 最近、印刷や写真やプレスなどで若い会社が増えたように思う。色んな所にパソコンが進出
した事が代替わりを促進したのかも知れない。
 それに伴いアナログのスキルが急激に失われているようだ。いつか必要になる時が来たらど
うするんだろうと思うのは貧乏性か。
 それはともかく、客扱いのスキルが低い会社が多いのはいかがなものか。客との応対をてき
ぱきとさばける人間をなぜか置いていない。この子は出来るかなと思ったら、通常の進行
(=マニュアル)からはずれたとたんグダグダになったり。
 社会的にコミュニケーション能力が低下してるのかな。


2005/02/07

 

■涙の復活

なっち涙の復活か。頑張れ。今度は才能のあるゴーストを見つけろ。なんなら俺に頼め。


2005/02/08

 

■VS北朝鮮

 マスコミが「スポーツと政治は別ですから」などという建前ばかりを執拗に繰り返すものだ
から、もう見てやるまいかと思ってたのに、結局見てしまった。
 過日の中国人サポーターが国際的に恥をさらした件が念頭にあったのだろうが、大きなお世
話である。そもそもワールド・カップ自体に戦争の代償行為という側面があるのだから、むし
ろモヤモヤを発散すれば良い。
 スポーツを健全で爽やかで平和的で正々堂々としたもののように扱うのはやめたらどうだと
ずっと思っている。少なくとも自分がスポーツを見る理由にそれらはない。
 とりあえず今日はジーコの猫背のガッツ・ポーズがツボ。

2005/02/09

 

■合併

 後世に残る大愚策、市町村合併により全国で悲喜劇が繰り広げられている。
 喜劇の代表がセントレア市か。発表以来抗議がさっとうして白紙に戻す事になった。「そん
な恥ずかしい地名になるなら合併に反対する」という、まっとうな意見が多かったらしい。
それでも協議会には「一度決めた事をひっくりかえすのは沽券にかかわる」と、いかにも地方
のじーさまが言いそうな意見があったそう。狭い世界でおのれを作って生きてきたんだろうな。
もう協議会という匿名性で守ってやる必要はないんじゃないか。名前を公表して全国に恥をさ
らせばいいのに。
 そもそも公募で集めた候補名にはセントレア市なんてなかったのに突然その名になったのは、
そのじーさんが思いついちゃって一人悦に入ってしまったという事なんだろう。いかにも地方
にありそうな話しだ。
 国家の権力者でさえあんなもんだから、今現在の地方の権力者のレベルが相当低かろう事は
察しがつく。地方分権はすべきだと思うし、しなければ未来はないとまで思うのだが、これか
らその過程で次々と間抜けな出来事が起こるはずだよ。


2005/02/10

 

■内容はないy(ダジャレ寸止め)

 忙しさにも波があって、3,4日余裕があったのに昨日からまた来た。ふと気が付けば本番ま
で2週間か。まだ先だと思っていたら、あっと言う間。
 いやもう、こうなってくると大した事は書けないね。


2005/02/12

 

■感動

 海外のリーガル・ミステリーと言われるジャンルの小説が好きで、たいがいのものは読み漁っ
たつもりだったがリチャード・ノース・パタースンをこぼしていた。電車での移動中に『罪の
段階』を読み始めた。2、30ページ読んだだけで間違いなく面白い事がわかる。忙しいのに読
みふけってしまいそうだ。
 このジャンルはためになったり、感動したりするもんじゃないけど、純粋に面白いものが多
い。それで充分。
 そう言えば映画会社の宣伝の人が聞いたんだけど、日本では「この映画は感動できますよ」
を強調しないと客が入らないんだって。面白いだけじゃ駄目らしい。金払うんだったら感動く
らいしないともとが取れないと思うのかね。
 その感動も、よくもらい泣きとごっちゃにされていたりする。涙にも色々あるのに。
 なんか貧乏臭いな。普通に楽しめ。


2005/02/14

 

■卑怯卑劣

 17歳、小学校、侵入、包丁とどこかで聞いたキーワードばかり並ぶ事件が、なぜまた起こる
のか。
 安全システムについて言われるが、今回の学校は比較的それをやっていたように思われる。
またあえて逆説的に、今回は安全が守られたとも言えるのだ。少なくとも子供の犠牲が出なか
った。それは犠牲になられた大人たちの適切な判断があったからかも知れない。
 これ以上となると完全に閉ざすしかない。しかし全国的に地域というものが溶解していく中
で、学校は地域性復興の数少ない可能性でもあるのだ。その可能性も同時に閉ざしてしまうジ
レンマ。
 人を刺す事はもちろん悪い事だが、その中にさえ階差がある。無防備な人を後ろから刺す
卑劣。犯人がどうやらそこに無自覚な事が気になる。おそらく精神鑑定されるであろう者に
向かって何を言ってると笑うかも知れない。しかし社会の最低限のモラルって、こういうとこ
ろに出ると思う。犯人がどういう精神状態にあったにせよ、卑怯卑劣は末代までたたる恥で
あるという理解がはなから無い。つまりはそういう社会という事だ。


2005/02/15

 

■面白いかな

 誰がフジサンケイ・グループを支配しようがどうでも良いんだが、堀江が支配したら何がど
う面白くなるのかピンとこない。インターネットは便利だと思うけど、面白いわけじゃないし。
はたして面白いに対してどれほどの手腕があるやら。「産経新聞を経済新聞にする」とか言っ
てる時点で底が見えた感じ。日経新聞くらいのバランスで出来ればいいけど、安易な金もうけ
情報で埋め尽くされそうだな。個人的には産経新聞など殺されても購読しないけど、あの偏り
もありだと思うよ。
 心情的には新世代を応援したいけど、いまいちのれないのはその当たりかな。
 そういう意味ではプロ野球に対する手腕も未知であったんだけど、どう転んでも今よりは
マシになるだろうと思わせるくらい、現在のプロ野球がつまらなかったという事だったんだね。
反転的にわかってしまった。


2005/02/16

 

■どうでも良いんだけど

 たまに居酒屋や寿司屋の前に水槽が置いてあって魚が泳いでいるね。当店はネタが新鮮ですというアピールで。
 新宿地下街の回転寿司屋にも水槽があるんだけど、泳いでいるのは熱帯魚。そもそも意図が違う、ただ単にきれいだからという事なんだろうけど、なんだか違和感。喰われる魚と愛でられる魚か。
 ま、どうでも良いんだけど。


2005/02/17

 

■安眠

 買って悔いなしのひとつに低反発マットがある。子供の頃から寝るのが下手で、いまだに
安眠できたと確信するのは年に10日もないと思う。それが低反発マットに替えてから、なんだ
か熟睡出来てるような気がする。少なくとも起きた時に背中が痛くなってる事はなくなった。
 そしてさらにテンピューロ枕を購入。友人からの強力な推薦もあってね。似たような枕がい
っぱいあるけどテンピューロじゃないとダメだと言うのでそれを。枕のくせに思ってたより
値段が張るのでたまげたけどな。死ぬほど眠れるはずだよ。
 ちなみに、かなり前の日記に書いた無印良品の『体にフィットするソファ』。まだ1年経っ
てないと思うけど、予想以上に潰れるのが早く、ほぼペタンコ。日に日に、買って悔いありに
近づいております。


2005/02/18

 

■本日より

 いよいよ1週間後。本日より、ほぼ毎日リハ。短期集中。今回は新曲や、このユニットで始め
てやる曲が多いので大変。
 テンピューロ枕は、うーん微妙。しかし奮発して買った以上頑張るぞ。って、頑張らなきゃ
いけない事なのか?


2005/02/19

 

■アルバム詳細

 火星レコードのページに新アルバム『笑う面々』&プレミアム・ボックスの詳細をアップし
ました。通販開始は2/26からです。
 とにかくボックスは「想い余って」作るのだ。新しいアルバムを作るという事は、いまだに
大きな喜びと興奮をもたらす。じっとしてられない気分の現れなのだ。しかも凝り性なので
前回よりクオリティを上げてみた。
 その「想い余って」を受けとめてくれる人へ。


2005/02/20

 

■ドタバタ

 直前になってドタバタしないよう、かなり早くから準備を怠らなかったのに、結局ドタバタ
してる。リハに諸々に必死。ドタバタというよりジタバタに近い。ここに何か書いてる余裕も
ない。出来れば俺が二人必要。


2005/02/23

 

■実感

 連日のリハでしっかりと実感をとりもどした。しばらくライブをやらないと、意外と忘れる
もんでね。俺の場合、いくらキャリアを積んでもそう。
 もちろん楽しいもの素敵なものである事は覚えてるんだけど、実感としてどのようにという
のは少しずつ抜け落ちる。だからリハを始める前、曲順を決めて頭の中でやってみるライブは
いつもあんまり面白くないんだ。こんなので良いのかなぁって。
 それがリハを始めて演奏の中に入り込むと「ああ、こんな感じ。こんなので良かったんだ」
と思い出す。楽しい素敵なものだと覚えてたつもりだったけど、それ以上だったと毎回新鮮に
驚く。そうすると後は連鎖的に色んな事がひらめく。
 実感とはやっぱり「こんな感じ」としか言えない何かで、言葉に出来るのならそもそも忘れ
ないんだろう。
 ふと思ったんだけど、やる方もそうなんだから見る方にもそういうのってあるんじゃなかろ
うか。ライブって、いざ現場に行くと思ってた以上に、覚えてたつもり以上に良いよね。
 最高のライブは思い出の中じゃなく、いつもこの先にあるんだと思う。


2005/02/24

 

■雪

 先日吹いたのは確かに春一番だったはずなのに、雪って。
 どうしても昨晩中に出さなければいけない荷物があったので、25時頃大雪の中コンビニま
で。宅急便の一番大きい段ボール箱が2つで二往復。もちろん転んださ。何度も何度もね。
 しかし実のところ、明日からだと思うと天気なんかどうでも良い。暑かろうが寒かろうが。
それどころじゃない。


2005/02/25

 

■昨日のライブ

 盛況で良かった。251でやるアコースティック・ライブも素敵だね。ステージ上では「便所
が臭い」と悪口もどきしか言わなかったけど、逆に考えれば便所が臭くなるくらい使いこまれ
たライブ・ハウスじゃないと味が出ないという事。
 始めてだったからまだ探りながらの部分もあったけど、慣れたらかなりハマれるはず。
広げ方のイメージも見えたから、次やる時はもっと盛り上げる事が出来ると思うよ。
 しかしなによりもね、変わらず好調を維持出来ていた自分にホッとした。ツアーもいけるぜ。


2005/02/27

 

■本日もか

 今日、ふと浮かんだ言葉。「忙殺」。本日はそういう。
 南セントレア市は住民投票で合併そのものが中止になったね。しかも圧倒的多数で。
町の未来をこのような馬鹿に託していたのかと、今さらながら気がついちゃったんだろうか。
 地方分権をするという事は、現在の低レベルの首長、議員らに今以上の権限を与えてしまう
という事だ。しかしそれでもそれをやった方が良いのは、このような例が起き得るからだ。
国政を変えるのは容易じゃないけど、自治体レベルならその気になればひっくり返せる。
たとえ一時的に馬鹿が我が世の春を謳歌しても。


2005/02/28

 

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