地球日記

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【2005年6月】

■円

 どんなライブでも「真剣」であるのは当たり前だが、それぞれのライブによって「真剣」の種類が違うのだと思う。昨日のライブはあまり使わない種類の「真剣」で臨んだようだ。精魂使った。
 真後ろには客を入れてないので230度くらいかな。いつもはない方向からの視線を意識するというのはプレッシャーではあるけれど、同時にいつもはない方向からの歓声もあびる感動でもある。新鮮だった。結局、それが「高校時代にキャンプファイヤーでヒーローになった思い出」に結びついたのはなんだかあれだけど。
 まだ全体を客観視出来てないけど、そもそも『地図』の場面を作りたくて思いついたライブなので、そこが理想通りにやれただけでも満足だな。
 人の力を借りないと出来ないライブもある。昨日は本当にたくさんの人の力を借りた。出演者やスタッフや、気持ちで集まってくれた人達に感謝したい。
 ステージを終えると近年ないほど疲れていたが、精魂とことん使い切ってやれと打ち上げを朝まで。そこも笑ったなぁ。くだらなくて。
 このライブはDVDにしても良いかなと考えてる。これからチェックして決めるんだけど。


2005/06/01

 

■まだ余韻の中

 首をどうにかしたみたいで、今朝になっても鈍い頭痛が治まらない。激しくヘッド・バンキングしたわけでもないのにね。
 進めなければならない事をゆるゆると。
 次にウタノコリ・スペシャルとしてやりたい場所を二、三思いついてるのだが、当然『円』とは違うものになる事が予想される。このシリーズは場所あってのライブだから、円形劇場でやらない限り同じようなものにはならないと思う。狙いでやった部分と偶然そうなった部分が混ざりあったライブだったという事かな。
 
 なんにしろ、次回はずいぶん先になると思うけど。
 ところで、本日のニュース23の特集。ネパールの情勢という事で、昨年関わり合いを持ったNGOの代表の長谷川さんが出ておられた。
 今、ネパールは国王の暴走で政情不安下にあり、NGO活動の安全保証も担保されない状況らしい。それでも彼女らは活動を継続する。善意とは夢想ではなく現実なのだと思う。あきらめる前に、茶化す前に、1000円の募金でも良いから現実を積み重ねるしかないんじゃないかな。


2005/06/02

 

■復調

 頭痛も治まって復調。一週間くらいかかるんじゃないかと思ったけど、意外に早かった。ぐんぐんと事を進める。今月中に何か発表出来るかな。


2005/06/03

 

■クルーン

 西武VS横浜に行ってきた。また涌井を見殺し。え?と思うような見事なエラーが2回も。おかわり君の打率がぐんぐん下がっていく。で、負けたけどクルーンが見れたから良いか。西武側観客席でも一球投げるごとにどよめき。しかしみんなで「おお〜」と感嘆した後に急速を見ると146kmだったりして、もうイメージだけでビックリしてるんだよ。
 そういえばサッカー、日本VSバーレーン。一応見た。暑そうだったね。絵に描いたようにバテてる人達だった。本当はたいして興味ないんだけど、ワールドカップに行けないと潰れる会社がたくさんあるらしいから、まあ良かったんじゃないの。


2005/06/05

 

■ヘソ出しルック

 渋谷で打ち合わせ。終了後、TBSのカメラが若いお姉ちゃんに街頭インタビューしてるところに遭遇。何かと思ってたら、先ほどのニュース23で判明。『女たちのクール・ビズ? ヘソ出しルックで異論反論オブジェクション』だった。
 前々からこんなコーナーやめてしまえと主張してるくせにあれだけど、俺に聞いてくれれば言いたい事あったのに。大人側の意見として。
 ローライズ・ジーンズっていうの?あれ。何履こうが勝手だけど、しゃがむとケツの方では下着が見える事を忘れるな。
 セクシャルな意味ではまったくない。明らかに見られる事を想定してない下着を履いてる人がままいるという事。ババ臭いとか、ヨレヨレとか、油断し過ぎ。
 この意見にはモデルの某女性も激しく賛同してくれたよ。そういうファッションしたいなら細部まで責任持てと言われておりました。


2005/06/06

 

■誕生日

 自分プレゼントとしてDVD『エンド・オブ・センチュリー/ラモーンズ』完全初回限定生産デラックス・コレクターズBOX(長いな、おい)を買う。近所に置いてなかったので、そのままふらりと新宿まで。偶然にも友人のナミジン(エンジョイ・パンクロック・オーガナイザー)に会う。「今まさに『そういえば今日は水戸くんの誕生日だなぁ』って思ってたとこなんだよ」と。数いる友人の中でそれを思ってくれてたのはナミジンだけだろうよ。そのままマックに寄って2時間ばかり話し込む。
 夜はウッチー邸。作業の打ち合わせ。
 誕生日にひとつ歌詞でも書いてやろうかと考えてたけど、そんなふうで終わってしまった。


2005/06/07

 

■W杯って書いてみた

 ワールドカップって書くより通っぽい。なんとなく。
 使わせてもらって言うのもなんだけど、ひどいグラウンド・コンデションだったね。時計もなかったらしい。つーか、あるんだけど動いてないって。暑そうだったし、他にどこかなかったのか。
 それにしても終了間際の北朝鮮選手の逆ギレ。日本選手を踏みつけた行為ね。負けるにしろこれぐらいやってみせとかないと強制収容所に入れられるのかと邪推してしまうな。
 そしてそれを報じる韓国メディア。「日本選手の悪らつプレーについに怒りが爆発した北朝鮮選手〜しかし逆に退場させられてしまった」と。それはあんまりじゃないか。

2005/06/09

 

■酔っぱらい

 終電で帰ると、相当に酔っぱらった50がらみのおっさんが駅前で吠えていた。しらふであればそれなりにちゃんとしてそうなおっさんが、通る人に向かって「がー」って。
 ただよく見てると人を選んで吠えてるのだね。反撃されそうな人には吠えるどころか目も合わせない。何気ないふうに視線をそらす。
 それを責めるわけじゃない。なんだかちょっと悲しくなってしまったのだ。前後不覚に酔っていても、人を選んでしか発散できない小心さが見えてしまってね。
 その小心さを嘲るんでもない。俺自信も含めて、実はほとんどの人が小心なんだと思う。むしろ小心じゃない人の方がある意味頭がおかしいのだ。やせ我慢したり、見栄をはったり、生きるという事はおのれの小心さとの格闘かとも思う。
 念のため。おっさんよ、誰彼選ばずに吠えろって言ってるわけじゃないよ。おのれの小心さに勝てないまでも引き分けくらいに持ち込んでりゃ、そもそも駅前で酔っぱらって吠えてないだろうって事。何があったか知らないけど、もうちょっとねばれよ。


2005/06/11

 

■アイドル

 友人が雇われ店長をやってる店に行ってみた。その店は普通にやってるんだけど、そのビルの地下にライブハウスがある。ほとんど連日インディーズ・アイドルのライブをやってるという、あれ系だ。今日も7組出演するイベントがあり、そのお客さんが店前にいたりする。また出番前の女の子たちがそこで食事をとったりもする。濃密な空気にずっと頭がクラクラしていた。
 インディーズ・アイドルと言われても普通の人はまったくもって「?」だろうね。いわゆるネット・アイドルとほとんど同意。かな?。俺も良く知らないんだけど。
 彼女らのほとんどは芸能人を目指してるわけじゃないらしい。だから特に可愛いわけでもない普通のルックスの子がアイドルごっこをしてるようにしか見えないし、それで正解なんだろう。しかし、まがりなりにも客がついてしまうと成立してしまうんだよな。いったい何が成立したのかはわからんが。
 ライブ後、ライブハウス内のポスターや壁に貼られた写真類を見ても「んー、奥深い」という言葉しか出て来ない。論ずる言葉をまったく受け付けない世界もあるんだなぁ。んー、奥深い。


2005/06/12

 

■ジャクソンさん

 確かに無罪が確定したら呼称を改めるのが通例だが、ジャクソンさんとするのは杓子定規が過ぎる。マイケル・ジャクソンはもともと有名人なんだからそのままで良い。逆に茶化してるみたい。せめてジャクソン氏にしないか。
 ギャラの高い弁護団の実力を見た思いだ。原告の母が過去にやった詐欺まがいの事例を引っ張り出せば誰でも勝てそうだが、普通は本件と関連がないという理由で証拠採用されない。そもそも原告の母を証人として出廷させる事も難しい。起訴事実を拡大し過ぎた検察側のミスでもあるが、やはり弁護団の法廷テクニックのたまものなんだろう。金持ちは有罪になりにくいというアメリカの裁判の歪みは確かにある。
 それにしても。黙って成りゆきを見守っていた黒人社会から歓喜の声があがったという。あれほど異様なパーソナリティーであっても同胞のヒーローとして感じてしまうんだな。そこにアメリカにおける未だの黒人の立場が透ける。


2005/06/14

 

■三波春夫

 タイムスリップ・グリコ大阪万博編。万博世代だし、買ってみた。半分集まったあたりから、案の定「集めなければならない」に変わってしまった。性分である。
 例えば友達の家に遊びに行って、本棚にとある単行本が3、5、6、9巻と並んでいたとしよう。もう気になってしょうがない。なぜ全巻揃えない?。百歩譲ってもなぜ本棚に並べる?。気持ち悪いじゃないか。なんなら俺が残りを買ってやろうか。この気持ち、わかる人にはわかってもらえるはず。
 で、グリコだが困った事になってしまった。あとひとつ、ナンバー08の三波春夫が出てこない。その1個のために買い続けるわけにもいかないし、開封品でもみつからない。もともと出現率が低い上にたまたまが重なってしまったようだ。シークレットが2つも出たのに。
 本当に気持ちが悪くてしょうがない。こんなに三波春夫に焦がれたのは生まれて始めて。夢に見そうだ。誰かかぶってない?。


2005/06/15

 

■ここのところは

 連日、リハと『円』の音ミックス。世間の事にうとい。
 次のライブまでもう一週間を切った。今年初の3-10 chainとしてのライブ。純太とも久々なので楽しみ。モンブランで一緒にツアーを回った仲なんでね、ちょっとでもからめればと思ってる。
『円』は音だけでもかなり良い。ぐっと来るね。


2005/06/17

 

■もろもろ

 とりあえずもろもろ順調に進んでおります。
 地元山口県の萩短大が大学として全国初の民事再生法申請。中国からの留学生を受け入れて体裁を保っていたりという苦境ぶりは伝え聞いていたけどね。わずか5年で崩壊の無定見。これも有力な政治家を持つ県がための結果のひとつ。
 2年後には大学進学希望者数と全定員が同数になるらしい。つまり選り好みさえしなければ必ずどこかへ入れるという事。いよいよなんのこっちゃだね。
 プロ野球交流戦。面白かったけど、これを「やっぱ1リーグ制だね」のステップにされない事を祈る。とりあえず、老醜をさらしに帰って来たネベツネと強い方になびくという判断基準しか持ってないオリックスの宮内に気をつけろ。


2005/06/20

 

■貴乃花

 朝までかけて『円』の音を仕上げる。非常に気持ち良い出来。
自分の歌の課題なども見えたり。
 
 貴乃花の痩せっぷりにこそ本質が表出している。彼は「何事にも程というものがある」という事を学ばずに育ったんだね。非難ではない。むしろ賞賛。だからこそ横綱にまで昇りつめたんだもの。
 そもそもあそこを理想の家族、理想の兄弟と見ていた時代があった事がバカバカしいわけで。相撲道を極めんとする勝負師一家だろう。どう考えてもアウトローじゃん。はなっから。
 よって「亡くなった先代が泣いてますよ」みたいな物言いが一番鼻につく。枠外の人達に常人の感覚をおしつけるなよ。
 ま、コメンテーターも薄々わかって言ってるんだろうが。当たり障りのないその場の結論として。でもね、そういう都合の良さだけの物言いをする人間にはなりたくないな。俺は。


2005/06/22

 

■さいたま新都心

 ライブどうこう以前にさいたま新都心に圧倒される。なんじゃこの巨大なニュータウンは。『シムシティ』というシミュレーションゲームで作った街の中にいるみたい。住んでる人に悪いから負の感想は言いづらいけど、街というものは机上の計算や計画で作れるもんじゃないと思った。せめて「雑多」の入り込める隙間を見込んでやらなきゃね。しかし計画をたてるポジションにいるエリート官僚の一番苦手なものがその「雑多」だったりするんだけど。
 ボーグはどこにあってもボーグで、初めての気がしなかった。リハーサルから居心地良い。久々の3-10 chainとしてのライブだったから、頭から張り切り過ぎたな。3曲とMCでいきなり声が潰れそうになった。起動修正して乗り切ったけど。
『ひとつの火』『地図』『そこで何かが』『偶然にも明るい方へ』など、新曲の3-10 chain バージョンを試運転。それぞれの曲の別の面も見えた。
 色々とやってみた事がバンドにもまた帰っていくんだなぁと、ここ数週間のリハも含めて思ったね。


2005/06/25

 

■暑い

 暑いなー。まだ6月だってのに、季節先取りファッションのつもりかよ。つーか梅雨前線のやつはなんでこっち来ないんだ。臆病者め。これもあれか、アメリカが馬鹿みたいにガソリン燃やすからか。さっさと京都議定書にサインしやがれ。暑いじゃないか、俺が。


2005/06/26

 

■対談

 今月号のアクアディウム。俺、オーケン、あっちゃん、カズヤの対談が載っている。一ヶ月くらい前に報告したあれだ。けっこうページを割いてもらった。自分で言うのも何だけど、なかなか面白い。読んでみて。
 勝ち組負け組の下りは誤解を与えるかも。オーケンはこの言葉が嫌いだそうである。人生は勝ち負けで表せないから。それは同意。しかし俺は好んで使ってる気がする。馬鹿語として。
 まさかこんな言葉を本気で使ってるやつはいないと思うし、いたら本物の馬鹿を認定する。自分がそう思う事はみんなも同じく思うはずと決めつけて、説明抜きで使ってるのだが、そういうところがファン以外には分かりにくいとされる原因かも知れない。
 まあ、反省してみたところで今さら変わりようもないんだけど。


2005/06/27

 

■血と骨

 レンタルビデオで『血と骨』を観た。ビートたけしを始め全員が力一杯の演技だし、良い映画だ。でも、ちょっと観る前の期待値が高すぎたな。なにしろ原作がとてつもないんで。それに比べると、どこにでもいそうなろくでなしの父ちゃんの話しと思えてしまったのも本音。
 たけしの演じる金俊平は、原作では体重100kgオーヴァー足のサイズ17文。全身傷だらけの怪物である。身体のみならず心の病み方も尋常ではない。しかし物語として奇をてらうわけではなく、むしろ淡々とその所業が描かれる。そして淡々としているからこそ伝わる圧倒的存在感は読んでいてめまいがする程なのである。
 いわゆる「感動」とは遠い小説だけど、比類なき読書体験を得る事が出来る。未読の方はぜひ。


2005/06/28

 

■リフォーム

 ロック馬鹿に向けてリハ開始。加奈ちゃんを加えて。メンバー1名、ギター1本の違いなのに、別のバンドのようになるね。「ああ、あの頃だ」と思った。
 この度は祭りとしてのぞむ。特別編にしたい。
 もうはっきり言うけど、いまやリフォーム会社の看板を見ても「詐欺師の巣窟」としか思えない。「そういう会社は一部であって業界全体も被害者みたいなもの」というおなじみの言い訳が聞こえてきそうだが、ならば法の整備の前に業界として何か手を打つべきじゃないか。この度逮捕された会社も悪質とか悪徳なんてレベルじゃなく、はっきりと詐欺である。しかもその非道さ恥知らずぶりは振り込め詐欺と同レベル。そんな会社が年商数億もあって、都バスにも堂々と広告をかかげていたというのは、やはり業界としての歪み、欠落じゃないか。お前ら自身をリフォームせいって事だな。
 つーか、年寄りだましていい気になってるってところに腹立ててるだけなんだが。なんでこんなに腹立つんだろう。別に年寄りが大好きってわけじゃないんだけど。同じ悪い事するにも志の高低があると思ってるのかな、俺。って、誰に確認?


2005/06/30

 

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