地球日記

地球日記| 地球日記:バック・ナンバー

週刊 三十一歌詞火星レコードHOME 

【2006年7月】

■上半期終了

 あっという間に1週間が過ぎた。もう7月だ。今年も上半期が終わったわけだ。
 8月24日の華恭まで表立った事はしない。夏休みといえばそうだが、色々考えたいのでね。それは下半期あるいは来年に向けてとかいう具体的なものではない。ただ漠然と考える。頭の中を文字通り獏として、考えないようにしながら考える。そこで蜃気楼のように浮かんだものを、運が良ければ捕まえられる。そんな感じ。
 昨日は人間椅子のライブを観て来た。バンドとして、何十年たっても軸がぶれない凄さ。それはもっと賞賛されて良い。ただ長くやってるというだけじゃない。軸がぶれないことで重みと深みを増す。そういうバンドが日本にどれだけあろうか。そういうバンドがやがてどうなっていくのか、見届けられるだけで幸運だ。

2006/07/02

 

■引退と…

 せっかく中田とジーコがちょっとだけ好きになったのに、二人ともいなくなっちゃうのか。
 突出した個人と組織との溝。中田の絶望の正体とはそのあたりじゃないか。本人は半年前から決めてたと言うが、今WCの結果いかんでは引退しなかったかもと思う。
 そうだとすると、川淵会長の「ヒデらしい鮮やかなさわやかな決断」というコメントはあまりにのんき過ぎ。わざとのんきに聞こえるように言ってるんだろうけど。
 川淵会長といえば、次期監督の名を出したあれも、失言にかこつけて意識的にフライングしたように見える。自身への批判をうやむやにするために。
 今日のサッカー・ブームがあるのはあの人の功績だ。理念、実行力ともにそれこそ現プロ野球のコミッショナー、オーナーとは比べものにならないほど優れた人だと思う。しかし長くその座に居すぎたのではないか。やきがまわって来たように思える。
 変態ペルー人の裁判にからめて。「更生の余地がある」とはどういう基準で見極めるのだろう。そんなもん神様以外わからんよ。「ある」と言ってしまえばどんな鬼畜にもある事になってしまうじゃないか。このような「基準にもならない基準」を、今もって真面目に持ち出す所に司法のピントのずれを感じる。
 それから「一人だと無期、二人以上だと極刑」という、誰が決めたわけでもない数字を馬鹿の一つ覚えのように守り通すのもどうかして欲しい。判例主義って本当に正解か? 
 死刑の是非以前の問題として。

2006/07/04

 

■本当に

 射ちやがったよ。国際世論の非難の声を受けてなお、もう一発射ったところが謎。過去のミサイル発射以上に計画性のない、杜撰な、ただやけになったとしか思えない行動に説明をつけるならば、軍部の暴走ということしか考えられない。いよいよ末期か。しかしそれって、つきつめて言えば北朝鮮内の権力争いって事だよな。はた迷惑な話だ。
 国家を人格に例えることがある。ならず者とか。それで言えば「包丁を振り回し始めたシャブ中」。もう自分ら自身も何やってんだかわかんなくなってるんだと思うよ。外貨獲得のための国家事業としてシャブ作ってる国だけに。
 闇雲に「こらしめろ」「やっつけろ」じゃなくて、よほど慎重に対処しないとどんな理不尽な事が起きても不思議ない。だって相手はシャブ中だもの。

2006/07/05

 

■混沌

 あんな瀬戸際外交など、みんなで声を合わせて「いーかげんにしろ!」と突っ込めば話はオチるのに、中露が決議に反対。それに乗じてか、北朝鮮は日本に対して強気な発言。計画性のない杜撰な行為でも意外に効果を見せ、混沌としてきた。歴史が暗転する要因って、結局のところこのような程度の低いことだったりするのだろう。
 特に中国。「世界の中心は我々である」と本気で言い切るほどプライド高い彼らだから、メンツを潰された今回ばかりは非難に回ると思ったんだけどね。
 何をしでかすかわからないシャブ中を手なずけてるっていうのは、親分衆の話し合いの時に有効なカードであろう。腹立ちをぐっとこらえてそっちを取ったのかな。ロシアはもっとわからない。しかしどちらも民主主義を経験したことのない専制主義国家なのだね。冷戦後の対立軸って、そういう事になっちゃうんだろうか。というか、どいつもこいつも対立がないと国家ひとつまともに運営できない奴らだよ。日米も含めてね。

2006/07/07

 

■WC

さすがにベスト4に残ったチームはみなレベルが高い。いきなり別の競技になったようだった。とにかく点が入らない。よく知らないけど歴史的に点の入らない大会だったらしい。ドイツ主催ということで欧州勢が勝利を第一に置いた結果、組織的に守備を固める戦略を選択したためもあろう。
 どんな競技でも守備重視は強い。野球でも格闘技でも、果ては将棋やチェスでも。これは真理だ。ただし面白くはない。それは厳密に言えば、積極的に勝利を目指すというより負けにくい事を目指す戦略だからである。プレイヤーに我慢を強いる戦略だからである。だからこそ観客も見巧者であることを要求される。どうしても一見の客には敷居が高くなる。
 負けにくい事と、プレイヤー自らが楽しみ観客を楽しませる事。どちらを重視するべきか。プロ競技の永遠の命題だ。ごくまれに両方いっぺんに出来る者もいるけど、ごくまれだから天才と呼ばれるわけで。

2006/07/10

 

■眼鏡

 通りすがりに聞こえてきた会話の断片。「だからね、あの…ケント・デリカットみたいな眼鏡なの」
 あの眼鏡のことだ。ケント・デリカット本人をテレビで見かけなくなって久しいが、あの眼鏡を指して「ケント・デリカットの…」と呼ぶ事は今も日常的に定着している。彼の人生の最大の成果かも。もちろん彼の周辺にいる人から見ればもっと重要な成果がたくさんあるだろう。しかし世間にとっては第一にあの眼鏡なのだ。
 あの眼鏡を発明したわけでもなく、テレビでビヨヨーンとやってみせただけなのに、イナバウアーやノーベルやレスポールと並んだわけだ。ある意味。
 なんだか「名を残す」という事についてしみじみと考えさせられた。

2006/07/11

 

■世界

 日本にとって中東は遠い。欧州にとって北朝鮮は遠い。そういうことなんだろう。確かに比べればイスラエルこそとっくに批難決議を受けていておかしくないもんな。
 しかしアメリカの日本に対するはしごのはずしっぷり。いくら一緒にプレスリーごっこで遊んでも屁の足しにもならんわけだね。

2006/07/16

 

■組織

 畠山容疑者のネグレクトは近所で有名だったわけだから、ちょっと聞き込みをすれば「怪しい」という話は出たはず。それをやらなかったのは言い逃れのしようもない捜査ミス。しかも「怠慢」という最低最悪の理由。それを謝るどころか、いけしゃあしゃあと「事故と断定したことはない」だって。
 捜査段階からリーク気味の情報がポロポロ出てくる脇の甘い県警であったが、相当腐ってるな。そっちを報道して欲しいのに、記者たちが気を使ってる事が丸わかりの会見。「聞き込み、ちゃんとしてませんよね?」という普通の突っ込みもないのはなぜだ。だから記者クラブなんかやめてしまえって。
 幼い命が失われた原因の一端。この重過ぎる罪さえも霧散させてしまう。いまや組織こそが諸悪の根源だ。
 それはパロマにもまったく同じ事が言える。

2006/07/18

 

■オールスター

 神宮球場へ出かけた。
 みんな新庄が好きなんだなぁ。デビューした頃はむしろウザがられてたと記憶するが。登場時の歓声に込められた期待と、プレイに対する拍手に込められた賞賛が今や段違い。
「なんでもいいから面白くしてくれ」という願いであり、「このままじゃプロ野球は衰退する」という漠然とした危機感の裏返しなんだろう。新庄だけが正解ではないし、みんなが新庄みたいになったらえらいことだが、ああいう人が二三人はいた方が良いと思う。他選手よ、他人事みたいに見るな。すべってもいいから、君もうけをねらってみてくれ。リスクを背負ってナイスプレイを。

2006/07/21

 

■幸あれ

 昨日はVooDoo Hawaiiansのレコ先発ライブへ。いやもう、あまりにも関係が近すぎて感想どころじゃないんだけど。しかも、ここのところいかに頑張ってたかもよく知ってるんで。「頑張ってる」には「慣れないこと」も含む。
 だから、ただ「幸あれ、幸あれ」と願うばかり。

2006/07/24

 

■夏

 ようやく本格的に夏が来たようだ。
 ふと気づいたんだけど、ニュースで異常気象という言い方をしなくなってるね。これからは異常が通常という事か。災害対策も根本的に考え直さないと。たぶんこれを機に「もっと立派なダムを作りましょう」と言い出す馬鹿が出てくるんだろうけど、ダムによる治水じゃカバーしきれないという証が近年の災害じゃなかろうか。時間がかかっても地道に植林をしていくしかないと思う。
 昨日今日とちょっとしたレコーディング。書いていいものかどうかわからないので詳細は後日。

2006/07/26

 

■輸入再開

 買って欲しければ顧客のニーズに答えるのが当たり前なのにそれをせず、ただ題目のように「安全」をくりかえすだけ。「一台の車がリコールになったからといって、すべての車が輸入禁止になったらおかしいだろ。なんならそうしてやろうか?」と理屈にならない理屈でおどす。輸入再開が決まったとたん「もし危険部位が混じっていても、もう全面的輸入禁止なんてするなよ」だと。
 殿様商売という言葉があるが、より正しく言えば宗主国商売か。「お前らが同盟国?馬鹿言うな、植民地だよ」という本音が透ける。
 非科学的に狂牛病を恐れてるわけじゃない。お前らのそういう態度が気に食わないから、アメリカ産牛肉なんか買ってやらないのだ。こっちは特に困らないし。

2006/07/28

 

■東京砂漠

「東京砂漠」というのは、昭和39年の歴史的空梅雨のときに生まれた言葉だと知った。だから何というわけでもないが、てっきり内山田洋とクールファイブからだと思ってたもんだから。厳しい給水制限の中、今のようにコンビニや自動販売機があちこちにあるわけではないし、誰もが四六時中喉が乾いてたんだって。心の渇きなど悠長な事言ってる場合じゃなく、ほんとに喉が渇いてた事を指してたんだ。なるほどねえ。
 そんな「東京砂漠」をしばし離れる。って、話がつながってないか。ま、いいや、夏休み。

2006/07/29

 

2006年6月のDiaryへこのページのトップへ2006年8月のDiaryへ