地球日記

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週刊 三十一歌詞火星レコードHOME 

【2006年9月】

■次

 次は鶴亀だ。昨日からリハをスタート。勘を取り戻す意味もあって、まずはエレキから。やっぱり3-10 chainは体に馴染む。着慣れた服のよう。
 今日はアコースティック。いわゆる「面白い」のはこっちだな。去年も書いたけど各曲の違う面が見える。アレンジを変えるというのはそれだけで充分面白い。
 前回やらなかった曲をかなり選んでる。どうぞお楽しみに。

2006/09/02

 

■ボードゲーム

 高円寺のフリーマガジン『ショウオフ』の取材。駅前に新しく出来た『すごろく屋』というボードゲーム・ショップにて。
 実はボードゲームを扱う店って、都内でさえも片手程度しかない。うち一軒がたまたま高円寺にに出来たとなれば押すしかなかろう。これまではボードゲームを紹介しても「どこで買えばいいの?」で終わってしまってたけど、受け皿がある上でやるのであれば理想的なこと。そろそろ対談形式もネタにつまってた頃でもあるし、毎回ただ遊んで勝手に記事にしてもらえりゃこりゃ楽で良い。
 店の方針としてファミリーゲーム、子供ゲームに力を入れておられるようで、今日もそういうのをいくつかやった。子供用といってもあなどってはいけない。大人でも充分楽しめる。というかたぶん子供以上にむきになると思うよ。
 子供と何して遊んで良いかわからない方、幼いうちはテレビゲームをやらせたくない方など、どうですか? 輸入物なので多少の値高感はあるけれど、もとはとれる。『すごろく屋』で検索してみて。
 って、自分以外の事をこんなに宣伝したの初めてだわ。

2006/09/03

 

■ワラッター

 ニュースの方で上げているように10月から青森放送(ラジオ)で夜の生ワイドをやる事になった。
 話が重複するが、91年から95年まで『金曜ワラッター』という番組をやっていた。ローカルのラジオ番組としてはありえないほどの高レーティングだったらしい。しかし、そんな事はどうでもよかった。高レーティングだからといって俺が得するわけでもなし。打ち切られたからといって俺が損するわけでもなし。よって、ただ無責任にふざけてただけだ。どっちに進むか悩んだ時は、めんどくさいからくだらない方へ向かえば正解。それだけの事だ。
 番組どうこうより、橋本康成という人と真っ正面からつきあったというのが大きい。俗に「波長が合う」というが、音楽以外でのそれを初めて実感した。しなくていいキャッチボールとか、はた迷惑な相乗効果をたくさんしたのだ。
 しかし、それは結果的にライブ等の自分自身の表現活動にまで好い影響を与えた。いい加減にやってるうちに、ちょうどいい加減を発見したんだな。
 それが11年ぶりに復活するわけだ。もう11年もたったのか。今の年齢であれをやるとどうなるんだろう。聴けない人の方が多いから知らせてもしょうがないかなとも思ったんだけど、なにより自分が楽しみにしてるもんで。

2006/09/05

 

■リハ三昧

 たっぷりリハを押さえたつもりなのに足りないくらい。特にアコースティック。1曲ずつにずいぶん時間をかけている。頑張ってるのではなく、ましてやハマってるのでもなく、楽しいからなんだけどね。今日は8時間。アコ、エレキ二本立て。8時間本気で歌い続ければさすがに声も枯れる。疲れた。
 念のため。リハをやっていて楽しいのとライブの良し悪しは違うから。前回も、時間をさいて頭を使ったアコースティックに比べ、エレキの方はあまりにもいつも通りで不安だったんだけど、やってみたら素晴らしく良かった。前日アコースティックでやった事を良い意味で引きずってるとか、近頃めったにやらない3- 10 chainのワンマンだからとか色々あるけど、一言でまとめるならロックンロールの魔法やね。って、めんたいロッカーみたいな事言ってみた。

2006/09/07

 

■次期総理

 晋三ぼっちゃんでほぼ決まりなんだね。地元で代々阿部家を支援してきた人ですら不安視する向きがあるらしいのに。週刊誌等で経済オンチと言われてるけど、それどころかそもそも経済にまったく興味がないんだと。泥臭いのは嫌いだから。さすがに3ケタのかけ算が出来ないというのは、ブッシュがポテトの綴りを間違えたというエピソードをヒントにしたデマだとは思うけど「パンが無いんならお菓子を食べればいいじゃん」みたいなことは言いかねないな。
 そんなぼっちゃんが目指すのは「美しい国」だって。美しいかどうかなんて主観の問題だろ。そんな曖昧な事をまるで公約のように言ってるようじゃダメだな。憲法改正も教育基本法改正も、それぞれの是非はともかく優先順位として間違ってないか。というか、それをぼっちゃんにまかせて大丈夫か?
「再チャレンジ」もね、それ以前に一回目のチャレンジすらさせてもらえないのが今の若者じゃないのか。おそらく若者向けの職安を増やしておしまいってとこだと思うよ。そんなもんがいくら増えたって雇用がないんだからどうにもならない。新たな天下り先に役人だけが大喜びだな。派遣やパートの割合が一定以上の企業からは法人税を高くとるくらいの事しなきゃ解決しないよ。ま、そんな若者の多くが自民党に票を入れたんだから仕方ないんだけど。
 ルックスとイメージが一流なのは間違いなし、みんなが彼を望むのならしょうがない。一緒に堕ちていこうぜ。イエー!

2006/09/08

 

■ドミドミ

 ヴードゥー・ハワイアンズ in 沖縄につき、澄ちゃん不在の週末。ドミドミ・クラブのリハに当てる。
 ドミンゴスのO-WESTでのイベントから1年8ヶ月。その時は4曲しかしてない。自分のイベントでやってからだと2年6ヶ月。時の過ぎるのは早いね。
 もともと「時事ネタを歌う」というコンセプトなので、毎回若干歌詞を手直ししなきゃいけない。しかし『金正日(ジンギスカン)』だけはそのまま通じる。なんてこったい。

2006/09/09

 

■ハムスター

 とあるペット・ショップで見たはり紙。
「当店ではハムスターボールは扱っておりません。ハムスターを中に入れると必死で走りますが、ハムスターは決して楽しくないのです。」涙ぐんでるハムスターのイラストを添えて。
 そうなのか…? 本人に訊いたのか…?

2006/09/10

 

■明日だ

 涼しいを通り越して寒いね。また今年も風邪との戦いのシーズン。たとえ死んでもひきたくないという覚悟でいるんだけど、一回はひいてしまうんだなあ。
 
 いよいよ明日から。いやー、いっぱいリハした。後は楽しむのみ。
「水戸ちゃんをステージにあげると必死で歌いますが、本人は楽しいのです」

2006/09/15

 

■鶴亀 '06

 充実した2日間だった。2回目なので悪い意味で慣れが出たら嫌だなと思ってたけど、まったくの杞憂だったね。ロックは、ライブはいつも新鮮。
 鶴舞うアコースティック。まるで学習発表会か文化祭にのぞむかのような素朴なわくわく感。それはこの曲をこう聴かせれれば泣くんじゃないか、盛り上がるんじゃないかとしっかり仕込んだ結果。早く聴かせて反応を見たいってことだね。予想以上あるいは予想外のものがずいぶんあった。特に「なんでかフラメンコ」は気持ち良かったな。みのんちょイチオシの最後のネタ以外は、だけど。やっぱりライブは生もの。だからライブは面白い。
 しかしライブ終了後、楽屋でメンバーが何気なく口ずさんでるのが「リバーサイド・ホテル」ってどういうこと? しかも一人二人じゃなく全員が。「人の歌」って強いね。
 観てない人にはよくわからないか。説明するのもめんどくさいから読みとばしていいよ。
 亀歩むエレキ。1回目のMCで宣言したようにまったくノープランでステージに上がった。言うまでもないが手を抜いたわけではない。曲やバンドがもともと持っている力。それが原点だし、あえてそれだけを見せたかった。今、プレーンだとどんな味になってるのか確認したかったということだ。
 いわゆる「生もの楽器」でのライブをやると、アーティストもバンドも変わる。大音量での演奏では気づきにくかった音楽の機微に気づくからだ。自分自身ここ数年だけで、歌についてたくさんの気づきがあった。口はばったいが、その分だけ成長したんだと思う。そしてそれがエレキ・スタイルでやる時に反映する。
 もしかしたら同じことがお客にも言えるのかと、昨日ふと思った。それぐらいよく出来たお客だったね。ライブはバンドとお客の共同作業。その点では理想的なライブだった。ありがとう。

2006/09/18

 

■怒濤

 19日。ナカジマノブのイベントでドミドミクラブ。1年8ヶ月ぶり。油断すると歌詞間違えてしまうので、下手したら鶴亀以上の集中力を使った。バンドの格好や音楽性は明らかに馬鹿なのに、歌詞は妙にシリアス。そのギャップにどうリアクションをとっていいやら、お客さんが迷ってる感じが面白かった。その分、アンコールの「YMCA」は大爆発だよ。さすがにポテンシャルの高い曲だね。
 20日。重い体を引きずってドミンゴスを観に。あらかじめ知っていても「復活宣言」の瞬間はぐっと来たね。嬉しいお知らせってのは耳に心地良い。
 怒濤の一週間が終わった。今日はまずハリ灸。実は鶴亀の前日から左肩甲骨あたりの筋を痛めて、リハ中など歌うのも苦しいほど。本番中はアドレナリンが出てるから平気なんだけど。昨日あたりからついに左手が痺れ始めたのでその治療。そして歯医者。マイクにぶつけて少し欠けてしまった。よくあること。これは1 回で終了。後は溜まった事務作業。
 今日はちょっとした戦後処理って感じ。

2006/09/21

 

■宣言

 鶴亀を無事終えてほっとしたら、突然気持ちが盛り上がって来た。よし、宣言しておこう。アルバムを作るぞ。来年の「不死鳥」に間にあうように。んー、今から間にあわせるのか。大変だ。
 実際まだほとんど何も手にない。ただライブをやってる中で、こんな曲があったら場面が作れるのにというアイデアはいくつかある。そういうのって、良いんだ。
 とりあえずブースカに電話した。

2006/09/24

 

■新内閣

 小泉は確かに自民党をぶっ壊したのだろう。当然、瓦礫の下には腐りかけた死体が残る。それがゾンビのように蘇って来た。食肉利権からハンナン事件をはじけさせた者。サラ金業界とべったりでグレーゾーン廃止に強硬に反対する者。スキャンダルのもみ消し屋。コビを売るしか能のない者。などなど。なにより幹事長という実権力をもつポストに、森政権時女性スキャンダルと闇社会とのつきあいがばれて失脚した者がつく。女とヤクザでしくじった政治家が復権するなんて、他の先進諸国ではまずありえないよな。この国の程度が知れる。支持率どれくらい出るんだろう。これ、実質は最低支持率を記録した森内閣なんだけど。
 若いというだけでは何の利点にもならないという事をあらためて思う。

2006/09/26

 

■スパイナル・タップ

 ロック映画の中でも一、二を争うお気に入り。俺の生涯ベスト10入り間違いなしの『スパイナル・タップ』がついにDVD化された。特典映像もコメントもない、まったく愛のないDVD化ではあるが、¥1500と安いので良しとする。10年くらい前にNHK衛星で放送されたのだが、さすがにテープが劣化。なぜDVD化しないのかと憤りつつ、せめてもう一度放送はないかと番組表を目を皿にして探し続けてきた。ようやく解放される。
 近所のお店になかったので取り寄せを頼んだが、なかなか連絡がない。こっちから連絡すると「品薄なので入ってこないかも」と。それならそれで早く言えよ。限定生産みたいな事も聞いた気がするよ。あわてて新宿に行く。あっさり手に入った。そこで近所の店から連絡。得意気に「入りますよ」と。だから早く言えよ、もう買ったよ。ま、実際はみんなが争って買うほどのものでもなかったのかもな。品薄ってのは少数プレスだったってことだろう。たぶん。
 スパイナル・タップという架空のバンドを追いかけるフェイク・ドキュメンタリー。発注ミスで舞台装置が間抜けな事になるとか、メンバーの彼女がバンドに口出しを始めてめんどくさい空気になるとか、あるあるだらけ。楽屋からステージまでやたら遠くて、うっかり迷ってしまうという嘘みたいな事も、実際あったもんなあ。

2006/09/27

 

■支持率

 各紙バラつきはあるが63〜70%と出た。戦後2位あるいは3位の高支持率。支持理由の第1位は「若く清冽なイメージだから」。2位以下を大きく引き離しており、逆に安倍を支持する根拠なんかそれしかないとも言える。
 イメージで言うなら、首相就任時によせた元同級生のコメントが興味深い。「学生時代はいつも赤い顔でオドオドして、いかにもお坊ちゃんって感じでした。今、女性人気が高いっていうのが信じられなくて(笑)」というやつ。スタイリストや演出家がつく前だから、こっちの方が本来に近いんじゃないか。上っ面の話をするならばね。
 朝日やNHKにねじこんだ時の態度を見るに器の小ちゃいヒステリックな性格であるから、早々にボロが出ると思ってるんだけどな。

2006/09/28

 

■トリビュート

 数カ月前に「公表していいものかどうかわからないので」と曖昧にしていたトリビュート・アルバムへの参加。いつのまにか発売されてた。有頂天トリビュート。アンリミ・サイトでもお知らせした。
 プロデューサーのミューちゃんのたっての希望でアコースティックでのレコーディング。曲は『BYE-BYE』。機会があったら聞いてみて。余裕があったら買ってみて。
 有頂天とは上京前後がつきあいのピークなので、とりわけ印象深い。上京初日、ベースのクボ君が布団を貸してくれたこと。大きな布団袋を背負って歩いて持って来てくれたこと。あの日のクボ君の笑顔と姿。今思い出しても目頭が熱くなるね。すまん、ちょっと大げさ。
 どうやら俺はとことん晋三が嫌いみたいだ。頭から「美しい」なんて言葉を持ち出して来たからだと思う。乳母日傘でエリートコースを歩いて来た者が感じる「美しい」なんてたかが知れてる。大方いわゆる「見栄えのいいもの」を指すのだろう。そしてそれは俺の感じる「美しい」とまったくかぶらないはずだ。「かっこいいことはなんてかっこわるいんだろう」をよりどころにしてきたのでね。そもそも「美しい」なんてのは我々の職域であって、政治家ごときに押し付けられたくはないわな。所信演説でのカタカナ語の多さ。あれの思う「かっこいい」なんてあの程度だよ。もしも歌詞を書かせたらサビで英語を使っちゃうタイプだね。「君と二人でバケーション 俺にとってのセンセーション」とか平気で書いちゃうね。

2006/09/30

 

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